寺山修司「青森県のせむし男」フェスティバル参加公演
楽園王版・青森県のせむし男、無事3ステ終了いたしました。
「あの人は遠く北国からやってきた、
奇妙で心が美しい『背負う男』は母の物語の迷宮に巻き込まれて、
いつまでもいつまでも子供のまま成長しない……
寺山修司の『青森県のせむし男』、まもなく開幕です」
構造(ものがたり): 物語は過去の回想という形で、台本上、セーラ服姿と指示された「女浪曲師」の語りとして進行する。まずプロローグとして、30年前の出来事が語られる。それは、役所の戸籍係の古間木義人が戸籍を盗んで行方不明になった事件。その所為で、この物語世界では、人と人とのつながりが分からなくなってしまう。例えば、自分はいつ生まれたのか、誰が誰の親で、誰が誰の子か、すべてが曖昧になって…… また、富豪大正家の過去、そこに仕える「マツ」という女のエピソードが明かされるのだが……、実のところ、その話の内容よりも重要なのは、それを語るこの女学生の存在そのものだろう。なぜ彼女は、ここまでの話の中に登場するでもなく、そんな過去の物語に<情念のようにこだわって>語り続けているのか? 恨み節を歌うのか。実は、語り部という形で物語に参加させてもらえず、傍観者にさせられてしまった彼女の恨みこそ、この物語の骨格だと思ったのだ。せむしの母「マツ」でもなく、せむし男「松吉」でもなく、その「母-息子」の物語に太刀打ちできなかった一人の女の情念こそ、作品『青森県のせむし男』であると考えた。あるいは、こう言い換えてもいいと思う、「母-息子」の物語に太刀打ちできなかった“すべての”女の情念こそ、と…… 内容読解の深い森の中で見つけた新解釈、「戯曲=詩」の考えを演出の柱に置いている演出家が、詩人でもある天才と謳われた劇作家の代表作に新たな息吹を吹き込む!!
長堀博士プロフィール: 劇作家/演出家
『今この劇場にある危機』をキーワードに、壮大な歴史絵巻でもなければ、胸踊る非日常の娯楽大作でもない、日々の暮らしの中に隠れている身近な問題、人の心の闇(=病み)を描くことをコンセプトにした作品を描く。物語ることを愛し、その執筆作は迷路やパズルに例えられることが多い。1991年より劇団「楽園王」を主宰、演出も担当する。自らの執筆作ほか、古典戯曲や文学作品も演出し、レパートリーに加えている。「戯曲=詩」の考えから、単に意味を伝えるだけではない、言葉の耳からの「聞こえ」の美しさ、面白さに重きを置いた独特の話法にて作品作りをしている。「利賀演出家コンクール」には第一回から6連続出場し、その内3回は選外(つまり失格)となり、その記録はまだ誰にも破られていない。第五回に上演したイヨネスコ『授業』の上演にて優秀演出家賞を受賞。「Shizuoka春の芸術祭」には『日本を代表する若手演出家』として二度の招聘を受け、寺山修司『青ひげ』、エウリピデス『メディア』を発表した。また、東欧を中心に、アジア、アメリカなど海外での舞台監督経験も持つ。大道具としては、大河や紅白などテレビ番組、歌舞伎や能や狂言、新喜劇、ロシアのバレエ団やユーミンのコンサートツアースタッフなども務める。近年には心理カウンセラーの資格も取得。その他、豊島区北大塚の「アトリエ室内」、川越市連雀町の「ギャラリーR+」の運営も行っている。
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期間 |
2014/05/02 (金)~2014/05/03 (土) |
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劇場 | d-倉庫 |
出演 |
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脚本 |
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演出 |
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サイト |
※正式な公式情報は公式サイトでご確認ください。 |
スタッフ | |
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その他注意事項 | 楽園王、5月中旬にも「オムニバスof OiOi Vol.4」内にても新作公演があります。併せてご注目下さい。 |
期間 |
2014/05/02 (金)~2014/05/03 (土) |
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タイム テーブル |
5月2日(金)19:00 5月3日(土)14:00/19:00 |
劇場 | d-倉庫 |
料金 |
2,200円 ~ 2,800円 【発売日】2014/04/07 (月) 前売(予約)2500円/学生前売(予約)2200円 ※当日券は300円UP ※他に、フェスティバル通し券あり5800円(問い合わせは劇場まで) |
チケット取扱 |
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