日暮里d-倉庫最終公演/楽園王30周年記念

『脱兎を追う』

*ご予約を約半分の50席にて受け付けています。観劇ご希望の方には、お早いご予約をお願いしております。どうぞよろしくお願いいたします。

【白組】21日(火)初日18時
    24日(金)18時
    26日(日)11時&千秋楽15時半

 ***

【黒組】22日(水)初日18時
    23日(木)14時&18時
    25日(土)千秋楽18時

◆出演◆

【白組】
林美月
本堂史子(カリバネボタン)
イトウエリ
あべあゆみ
黒田智栄
加藤彩(ツイノ棲ミ家)

【黒組】 
大畑麻衣子(miez miez)
秋葉舞滝子(SPIRALMOON)
升望(お茶の間ゴブリン/プロ・フィット)
岩澤繭(ウテン結構)
宮田みや(さかさまのあさ)
政井卓実 

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「12月21日より行われる公演、楽園王『脱兎を追う』について、この公演独自の要素、思いみたいなものをPICKUPして書いてみました。今、重なる思いがこの公演をどんどん良いものにしていると実感する日々です。どうかご検討の参考にしてください。」

①楽園王30周年記念公演です。今年はコロナ禍にて多くの公演が実現せず、30周年の公演作品は『脱兎』一つだけになりました。30年目の劇団が30年目にやるべき作品、という思いで創作に当たっています。

②今年で閉館する日暮里d-倉庫の最後の公演が楽園王『脱兎を追う』です。劇場をこの時期にお借りしたのが昨年ですから、楽園王公演で閉館することになったのは偶然です。でも、田畑ディプラッツで旗揚げし、神楽坂、麻布、そして日暮里d-倉庫と公演してきた劇団としては、劇場のファイナルに相応しい作品をと強い思いで制作に望んでいます。

③約2年ぶりの有観客の実演公演です。2年前に『授業』を上演して以来の、やっとのお客様を迎えての公演になります。ぜひ公演を実現しようと、稽古初期段階では2人1組の稽古をずっと行ってきて、感染対策も兼ねてのダブルキャスト2組体制の座組として、ここまで制作してきました。お客様の前に立ち、そこで上演する、ということに、今あらためて、強い思いを抱いています。

④長堀博士の長編作品としては、2018年9月の『イッツ・ア・クローズドワールド』以来、実に3年ぶりの新作発表。執筆してから1年以上寝かしての、待ちに待った長編の公演になります。30周年だからと考え、集大成的な意味を込めて、楽園王らしい迷路を創作しています。劇団の代表作として、今一番紹介したい作品になりました。

⑤劇場に足を運んで下さった皆様へ、良いクリスマスプレゼントになるよう素敵な作品をと思っています。配信もないし、サンタは運んでくれないし、わざわざ日暮里に出かけなくってはなりませんが、面白い舞台演劇作品にて素敵な2時間をプレゼントしたいと思っています。

「どうか、心から劇場にてお会いできるよう願っています。もう2度と同じ機会がないということを心に刻んで、純粋に良い公演を行います。素晴らしい出演者にも恵まれて、稽古は順調です。年末の忙しい時期ではありますが、ぜひ楽園王『脱兎を追う』に2時間下さい。どうかよろしくお願いいたします。願い。祈り。(楽園王・長堀博士)

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ごあいさつ。楽園王です。よろしくお願いいたします。「楽園王は30年前、田端depratze(ディプラッツ)にて旗揚げをしました。しばらくはそこを拠点に公演を行い、その後も、神楽坂depratzeや麻布depratzeのフェスなどで上演する機会が多く、その流れでd−倉庫でも多くの作品を発表しています。特に現代劇作家シリーズでは通算7回の公演を行っていて、中止で実現しなかった最後の2フェスも参加予定でした。それと、ご存じの方にはご存知の通り、もう一つの劇団、ウテン結構も全公演がd−倉庫です。そんな訳で、劇場の今年での閉館はかなりショックで、その最後の最後の公演が楽園王ということなので、今回の公演には強い思いが宿ります。ラストだし劇場ぶっ壊しても怒られないかなぁ、なんてことを微塵も考えることなく、えー、考えることなく、真摯に作品作りに励んでおります。今年は、楽園王にとっての30周年公演ということもあり、ずっと実演公演も出来ておらず、今回の公演には「節目」ということをすごく考えます。一つの小さくはない節目・・・、そんな背景を得て上演する作品が、新作の『脱兎を追う』です。『脱兎』は実は、1年前には完成していた戯曲でしたが、上演機会のないままずっと寝かせていて、寝ている間に実は随分改訂を繰り返して、今回の上演に至ります。物語の紹介は、観劇の時の楽しみに取っておくことにして、その代わりの手掛かりとしての他のお話をしたいと思います。昔、経験をした出来事で、その時のことを、今回の出演者で楽園王にとっては旗揚げメンバーでもある秋葉さんの劇団に戯曲として書き下ろしたこともある話なのですが、ある夜に、橋の真ん中で女の人に遭遇したのです。雰囲気。夜、雨が上がったばかりで、霧も出ていて。気温、寒し。回りには誰もいなくて、たった一人で佇んでいて、僕は1回は通り過ぎたのですが、しばらく歩いてから、まさかと思ってね、戻って声を掛けたのです。どうしましたか?みたいな感じだったかな。そうしたら、疲れて休んでいたみたいに話すので、なんか勝手に、人生に疲れて?とか想像してしまって、ちょっと冷や汗かいたりして。でもすぐに、もう行くというので、一緒に橋を渡って。少し話して、橋のたもとにあったコンビニの所で別れたのですが、まあそれを元に書いた戯曲の方では、その後自分の部屋まで一緒に行って、みたいなことになるのですが、現実にはそんな展開はなく。まあ、その時は僕はまだ若くて、その人はたぶん歳上で、髪の長いお綺麗な方だったのですが、ドラマチックな展開なんかゼロで。それで、そんなことがあって、しばらくして、その橋の上が一部では自殺の名所なんて言われていることを知るんです。最近にも人が飛び降りたらしい、なんて聞くことになるのですが、そこで、僕の想像力が暴走するんですね。つまり、あの夜、声を掛けたのは、もう飛び降りた後だった、みたいに。僕は、あの時、間に合わなかった人だった、みたいな。怖くなった僕は、その後に最近のニュースを調べたりもしなかったし、正直に言えば情報が耳に入るのを避けてすらいたので、本当、根拠のない想像に過ぎない話で、だいたい、あの夜の彼女、存在感むっちゃあったし、体温かったし、だからここに書いたのは妄想と思ってもらっていいのですが、想像力は走り続けるんですね。つまり、もしも自分が間に合わなかった人だったとして、そこから現実をひっくり返す方法はないだろうか?って考え始める。いや、現実と言おうか、作家として作家の力で、虚構の力で、まだ何か出来ることがあるのではないか、みたいな。演劇でなら出来る何かが何処かにあるかも知れない。それで、暴走って思ってもらっていいのですが、そんな暴走の先に書いたのが、僕の幾つかの作品で、今回の『脱兎』だったりする訳です。暴走の果て、迷い込んだ迷路に、的確に一つの矢印を書き加えたい、そんな祈りにも似た思いを込めて。作品についての話はここまでです。さて、今回の公演、すごく多様なベクトルを持った、バラエティに富んだ出演者に恵まれて、とても面白い公演になりそうです。皆が皆とても違う背景を持っていて個性的で、こりゃあなたの推しがここで見つかるかも、って思います。もし良かったら、ぜひお時間を割いてもらって、来年には幻になってしまう日暮里繊維町にある劇場にお越しください。丁寧に、心を込めて、不可思議な物語にてお迎えいたします。」という原稿を書き上げ、急ぎ制作さんに持って行って文字校正をお願いしたところ、長堀さん、あのー、なんで体が温かいって知っているの?と言われました。本当は何があったの?って。年末の忙しい時期の公演ですが、どうか本当に、よろしくお願いいたします。約2年ぶりになる、久しぶりの実演鑑賞公演、席数を半分ほどに限定して、感染対策を油断せず普通に行って、劇場に来られることをお待ちしております。2021年、冬、長堀博士、記。

期間 2021/12/21 (火)~2021/12/26 (日)
上演時間:約2時間0分(休憩含む)を予定
休憩時間:換気のため、前半、後半と区切って上演いたします。
劇場 d-倉庫
出演
  • 【白組】▶
  • 林美月
  • 本堂史子(カリバネボタン)
  • イトウエリ
  • あべあゆみ
  • 黒田智栄
  • 加藤彩(ツイノ棲ミ家)
  • 【黒組】▶
  • 大畑麻衣子(miezmiez)
  • 秋葉舞滝子(SPIRALMOON)
  • 升望(お茶の間ゴブリン/プロ・フィット)
  • 岩澤繭(ウテン結構)
  • 宮田みや(さかさまのあさ)
  • 政井卓実
脚本
  • 長堀博士
演出
  • 長堀博士
サイト

http://rakuenoh.tokyo

※正式な公式情報は公式サイトでご確認ください。

スタッフ 舞監助手・大根田真人 音響・齋藤瑠美子 宣伝美術・小田善久 制作・市川未来
その他注意事項 *新型コロナ感染予防に関して、お客様にご協力をあおぐ場合がございます。現在劇場公演をされている他のカンパニーさんと同様なお願いかと思いますが、どうぞよろしくお願いいたします。

d-倉庫(東京都)

期間 2021/12/21 (火)~2021/12/26 (日)
上演時間:約2時間0分(休憩含む)を予定
休憩時間:換気のため、前半、後半と区切って上演いたします。
タイム
テーブル
12月21日(火)  18時(白組)
12月22日(水)  18時(黒組)
12月23日(木)  14時 &18時(黒組)
12月24日(金)eve 18時(白組)-ホワイト・イブ祭り-
12月25日(土)Xmas 18時(黒組)-ブラック・クリスマス祭り-
12月26日(日)  11時 &15時半(白組)

 *開場は開演の30分前。
 *受付開始は45分前です。
  ―――
 *白組・黒組は、だいたい同じストーリーの脚本です。
 *白組・黒組では、出演者が異なります。
劇場 d-倉庫
料金 2,800円 ~ 6,000円
【発売日】2021/11/12 (金)
前売/当日 ¥3800ー
楽園王初めて割 ¥2800ー(要予約)
白組・黒組ダブル観劇割 ¥6000ー(要予約)
その他販売【上演台本】 ¥2000ー
チケット取扱

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